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  全国大学高専教職員組合(全大教)は教育・研究・医療の充実と発展、働く教職員の労働条件改善のために活動しています  絵文字:矢印 右事務所案内・問い合わせ   絵文字:矢印 右よくある質問
 
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    全大教からのお知らせ

    Topics
    2026/02/10

    運営費交付金の増額を求めるオンライン署名のご協力のお願い

    | by (管理人)


     国立大学や国立高専の教育研究を維持し、発展させるためには、運営費交付金の抜本的な増額が必要です。
    現在、多くの国立大学等が財政難に直面しており、このままでは質の高い教育研究を続けることができません。私たちは、国立大学等の教育研究を未来につなぐために、運営費交付金の増額を求める署名へのご協力をお願いしています。

    ▼署名はこちらから(change.org)
    ※締切:2026年6月末

    ▼「全大教署名」と真ん中に記載されているQRコードのみをご利用ください
    リンク先は、Change.orgです


    09:33
    2025/11/07

    全大教中央執行委員会声明を発表しました

    | by (管理人)

    2025年11月7日
    全国大学高専教職員組合中央執行委員会

     国立大学の授業料について、私たちは、この間、2024年6月と10月に「(声明)国立大学の授業料の大幅引上げを危惧します-今こそ、高等教育の無償化、奨学金制度の充実を」を発表しました。これらの声明で指摘した国立大学の授業料引上げの動きが、多くの国立大学に広がろうとしています。
     これまでの声明で指摘したように、教育・研究の高度化・多様化に伴って、学生生活に必要な費用は増加しています。国立大学の学生のおよそ半数が奨学金を受給しています。日本の高等教育段階における公財政教育支出はOECD平均から後れをとっており、私費負担の割合もOECD平均と比べて高い状況にあります。大学教育を受けるにあたって学生と家計の負担は現在でも決して少なくありません。
     国立大学が授業料の引上げに動く背景には厳しい財務状況があります。教育・研究の高度化・多様化に伴う必要経費の増加や急激な物価高騰の一方で、大学運営の基盤財源である運営費交付金は法人化時から減少し、増えていません。各大学の現場では、研究費や人員が不足し、設備の更新もままならない状況の中、教育・研究の維持に精一杯の努力を行っています。だからといって私たちは、授業料の引上げを望むものではありません。
     大学における教育・研究は学生個人の利益となるだけではなく、未来への投資であり、その受益者は社会全体です。そのための費用は学生と家計に求めるのではなく、国の責任において対応すべきものです。今求められていることは、授業料の引上げではなく、大学運営の基盤を支える運営費交付金の抜本的な増額です。
     改めて、運営費交付金の抜本的な増額と、憲法が規定し、国際人権規約の「教育を受ける権利」の下、高等教育の漸進的無償化と奨学金制度の充実を求めます。そして、各大学におかれては、学生との十分な対話を行うことを求めます。
     私たちは、この間、関係各所への要請などを行い、理解を求めてきました。引き続き、社会全体へ理解を広げるべく、努力していく所存です。

    09:00
    2025/10/17

    要望書を提出しました

    | by (管理人)
    2025年10月17日

    財務大臣 加藤 勝信 殿

    全国大学高専教職員組合
    中央執行委員長 笹倉 万里子


     貴職におかれましては、日頃の国政に関わる大変なご尽力に敬意を表します。
     国立大学等では教育研究の充実・発展にむけて、そして国民や社会からの期待に応えるべく日々努力を行っています。

     国立大学等では、教育研究の高度化や役割の多様化に対応するための経費が増加する一方、これらを賄う運営費交付金は減少し、評価・競争的配分の拡大により不安定化しています。競争的資金・外部資金の獲得に努力しているものの、それらの資金は時限・目的限定であることから長期的視点での教育研究や大学運営に活用することは難しい面があります。その結果、人員の削減や日常の教育研究費の削減を余儀なくされ、教育研究環境が悪化しています。教育研究力の向上には、経済的価値に直結するものや早期に成果の活用が見込まれるもののみならず、研究の多様性を確保し、長期的視点での教育研究を可能とする環境整備が不可欠であり、そのためには大学運営の基盤を支える運営費交付金の拡充が必要です。

     加えて、この間の人件費の増加や物価高騰への対応が喫緊の課題となっており、優秀な人材確保や教育研究に必要な物品購入にも支障を来しています。特に、民間賃金や人事院勧告の上昇をふまえた人件費増への対応は困難を極め、各国立大学等では予算の見直し等の努力を行ってもなお財政的に厳しい状況にあります。

     つきましては、国立大学等に関する予算について、下記の通り要望いたします。実現にむけてご尽力いただきますようお願いいたします。


    1.人件費の増加や物価の高騰に対応できる十分かつ緊急の予算措置を要望します。
    2.国立大学等の教育研究力の向上にむけて運営費交付金、施設整備費補助金の増額を要望します。
    3.国立大学病院の経営基盤の強化にむけた予算措置を要望します。

    以上

    09:00
    2025/10/15

    要望書を提出しました

    | by (管理人)

    2025年10月15日

    文部科学大臣 あべ俊子 殿

    全国大学高専教職員組合
    中央執行委員長 笹倉 万里子

    2026年度概算要求後の要望書


     貴職におかれましては、文部科学行政、高等教育の充実にご尽力されていることに敬意を表します。さて、私ども全国大学高専教職員組合(全大教)は、今年6月19日に「概算要求期にあたっての要望書」を提出し、7月31日に貴省担当者各位と会見を行い、率直な意見交換を行いました。
     概算要求にあたっては、私どもの要望にもご配慮の上、また、「経済財政運営と改革の基本方針2025」に「物価上昇等も踏まえつつ運営費交付金……等の基盤的経費を確保する」と明記されたことを踏まえ、増額要求を行っていただき、引き続き、高等教育研究機関のあるべき姿を実現するための予算獲得にご尽力いただいていることと拝察いたします。私どもとしましても、同様の目標に向けて努力しているところです。
     つきましては、会見の開催をお願いし、下記Ⅰについて要望・意見交換を行いたいと考えております。また、下記Ⅱにつきまして文書でご回答いただければ幸いです。
     平成16年に国立大学が法人化されてから20年以上が経ちました。この間、日本の大学に起こったことをひとことで言うと、研究力の低下だったというのが私たちの実感です。これは単なる感想ではなく、論文公刊数の減少、とくにインパクトの高い論文の激減といった客観的なデータとして現れてきています 。こうした現状認識については、貴省の皆さまも基本的に共有されていることと思います。個別の論点については意見の相違はあると思いますが、現在の大学の状況において「なんとかしないといけない」という思いは共有できるのではないかと思います。
     今回の会見では、当面の課題についての要望のほか、第5期中期目標・計画期間も見据えた教育研究の在り方等について、また、貴省の皆さまはどのような方向性をもって高等教育行政を舵取りしていこうとお考えであるか等について、忌憚のない意見交換をさせていただきたいと存じます。専門部署の垣根を越えて、個人的な夢や理想を含めて率直に語り合う機会にしたいと、勝手ながら考えておりますので、若手・中堅の方にも是非ご出席いただければと存じます。
     よろしくお取り計らいいただきますようお願い申し上げます。 

    Ⅰ.要望・意見交換をお願いしたい事項
     1.来年度以降の運営費交付金の充実と、今年度の予算措置について
     令和8年度の概算要求では、貴省のご尽力により、運営費交付金について人件費や物価の情勢をふまえて増額要求となったことに感謝申し上げます。引き続き、予算編成過程においても増額にむけてご尽力をお願いいたします。
     現下の課題として、国立大学等では人件費の増加や物価の高騰により、大変厳しい財務状況となっており、昨年度は人事院勧告水準の給与引上げができない国立大学が多く生じました。そうした事態は今年度さらに増えるのではないかと危惧され、令和7年度においても緊急の予算措置が必要な状況にあります。別途「令和7年度における国立大学等への予算措置に関する要望書」の通り、十分かつ緊急の予算措置を要望いたします。

    2.第5期中期目標・計画期間における運営費交付金の在り方について
     国立大学法人等の機能強化に向けた検討会「改革の方針」(令和7年8月29日) では、
    ① 基盤的経費の配分額について中期目標期間中の見通しを立てやすい明快な配分ルールを構築すること
    ② 各法人が掲げるミッションや機能強化の方向性に応じた取組の成果について、指標等を基に何らかのインセンティブを持たせる仕組みを入れること
    ③ 最低限必要と考えられる教育研究をベースとした経費については、社会経済の状況の変化に左右されず活動できるよう、物価等の変動に対応させる観点も含め、安定性をより向上させた仕組みとすること

    といった提言がなされています。 
     ①と③については私どもも認識を共有いたします。②については、そのような管理ではなく、各大学の判断で自由に運営できるほうがよいと考えます。人間が持てる力を最大限に発揮するのは、自分が信頼され、自分の判断が尊重されていると感じたときです。信頼関係にもとづく協力体制だけが、物事を真に改善します。そうした観点から、貴省として、大学を信頼し、大学との信頼関係の醸成をいっそう進めることが肝要ではないかと考えます。

    3.学生支援について
    (1)令和7年度の日本学術振興会特別研究員の採択率はPDで約23.9%、DC1とDC2は14%台となっております 。令和8年度については、さらに採択率が低下していると学生などから聞き及んでおります。博士課程への進学を後押しするには採択率を大幅に引上げることが必要と考えます。

    (2)SPRINGの生活費支援部分の留学生への支給停止については、先の会見でも意見交換させていただいたところですが、留学生への支援の充実はもとより、留学生を含む多様な学生・若手研究者が交流することで、日本の研究力の向上や社会への貢献につながるものと考えます。多面的な留学生支援策が必要だと考えます。

    (3)今年度から東京大学が学費の値上げを行い、現在、多くの国立大学が学費の値上げを検討している模様です。背景には国立大学の厳しい財務状況があります。高等教育を受けることは基本的人権であるという原則に立ち返り、運営費交付金の充実を伴った学費の無償化について国が率先して動くべきだと考えます。

    4.「学問の自由」と民主的な大学運営について
    「学問の自由」とは、「研究者が自分の好きなことを研究する自由」にとどまらず、「学問の世界のことについては学者が決めていく」ということを含みます。科学研究においては、一個人の主張が無批判に受け入れられるとは限りません。ある科学者個人の主張は、同僚らによって検証され追試され、再現できなければ否定されます。「学問の自由」とは、そうした事実と論理に基づいた合意形成プロセスが、政治や産業界等の意向によってゆがめられてはならないという意味です。こうした観点からは、現状の日本の大学では「学問の自由」や民主的な大学運営が大きく揺らいでいるのではないかと危惧しています。
     具体的には、学長選考において教職員の意向を聴取する機会がない、聴取されたとしても結果に反映されない状況があること、教授会の審議事項が減少して単なる報告の場になっていること、国際卓越研究大学や特定国立大学における「運営方針会議」のメンバーに企業の役員が多く名を連ねていることなど、多くの懸念事項があります。 

    Ⅱ. 事前に文書にてご回答いただきたい事項
     1.国立大学法人等の給与水準についての調査結果

     令和6年度、人事院勧告水準を維持できなかった国立大学等が多数あります。その多くは、「遡及適用しない」「ボーナスの支給水準を抑える」といった対応でした。
     私どもとしても加盟組合を対象に調査を行っているところですが、貴省において国立大学等の令和6年度の人事院勧告の実施状況について把握されていましたら、資料等をご提供いただければ幸いです。

    以上


    10:00
    2025/10/15

    要望書を提出しました

    | by (管理人)

    2025年10月15日

    文部科学大臣 あべ俊子 殿

    全国大学高専教職員組合
    中央執行委員長 笹倉 万里子

    令和7年度における国立大学等への予算措置に関する要望書


     貴職におかれましては、文部科学行政、高等教育の充実にご尽力されていることに敬意を表します。

     現在、国立大学等では、人件費の増加や物価の高騰への対応が喫緊の課題となっており、優秀な人材確保や教育研究の推進に必要な物品の購入も困難な状況にあります。特に、この間の民間賃金や人事院勧告の上昇をふまえた人件費の増加への対応は困難を極め、国立大学等では予算の見直し等の努力を行ってもなお財政的に厳しい状況にあり、昨年の人事院勧告をふまえた給与改定では、人事院勧告水準の改定ができない国立大学が多く生じました。

     令和8年度の概算要求では、貴省のご尽力により、運営費交付金について人件費や物価の情勢をふまえて増額要求を行っていただいているところですが、令和7年度においても緊急の予算措置(補正予算)が必要な状況にあります。

     つきましては、下記の通り要望いたします。 

    1.令和7年度において、国立大学等が人件費の増加や物価の高騰に対応できる十分かつ緊急の予算措置(補正予算)を行うこと。

    以上


    09:00
    2025/08/07

    全大教中央執行委員会声明を発表しました

    | by (管理人)

    2025年8月7日
    全国大学高専教職員組合中央執行委員会

     人事院は本日、国家公務員給与に関して、月例給については官民較差3.62%を3年連続で若年層を重点に平均で15,014円引上げ、一時金については0.05月の引上げる勧告をした。この際、人事行政諮問会議の提言を受け、比較対象企業規模をこれまでの50人から100人に引上げ、本府省については1,000人規模の大企業を比較対象とした。また、職務・職責をより重視した給与体系を含む「新たな人事制度の構築」について2026年に骨格を示し、2027年に報告するとしている。
     今回の勧告は昨年に引き続き月例給および一時金を引上げるものであるが、民間の賃上げ水準には及んでいない。また、民間における初任給の動向や、公務における人材確保の課題をふまえて初任給において相応の引上げを行うとともに、若年層に重点を置きつつ、中高齢層においても昨年を大きく上回る改定となっている。職務・職責に見合った賃金体系や物価高騰が続く社会経済情勢、さらに中央最低賃金審議会が最低賃金の大幅な引上げを答申したことを鑑みれば、全世代、全職種にわたる更なる賃金の引上げが求められている。

     国立大学等の教職員の給与水準は法人化以前から国家公務員行政職(一)職員に比べて低く、今も、国立大学等の事務・技術職員のラスパイレス指数にも表れている。教員においても人材獲得で競合する大手私立大学より給与水準は遙かに低い状況となっている。
     国立大学等の教職員は⾮公務員であり、賃金等の労働条件は民間労働関係法規に基づく労使交渉によって決定される。私たちは、こうした労使の関係性に基づいて国立大学等の各法人と賃金の引上げに向けた団体交渉に臨むものである。
     他方で、国立大学等における賃金の引上げは単に労使関係だけではない構造的な問題を抱えている。多くの国立大学等において教職員の賃金の原資は基盤的経費である運営費交付金に依るところが大きいが、運営費交付金は法人化以降、大幅に削減されている。これまで各国立大学等では概ね、人事院勧告に準拠するという方針が取られてきたが、運営費交付金が削減されているなか、大学運営において人件費や教育・研究費の確保の限界に迫られ、人事院勧告の水準を維持することが困難な大学も出てきている。現に、昨年度は賃金改善を見送る大学まで生じた危機的な状況となっており、優秀な人材確保はおろか、教育・研究・医療の維持に必須とする人件費すら削減を迫られている。エネルギーコストや教育・研究・医療等に要する資材の高騰に、当初配分される予定であった教育・研究・医療のための予算の削減・凍結が規模の大小を問わず多くの大学で行われ、必要な施設・設備の整備もままならない状況にある。これらの対応のために更なる人件費の削減・凍結を迫られるという、負の連鎖の渦中にあって、国立大学協会や国立大学病院長会議からも基盤的経費の拡充なくしては大学・附属病院の運営に行き詰まる状況であると発せられている。

     国立大学等は、国民が平等に高等教育を受ける機会の提供と、「市場」だけでは見出せない価値を創出するための研究活動をすることが重要な使命である。私たちは外部資金の獲得や社会の期待に応える努力を継続しているが、国立大学等の日常運営を支える基盤的経費を確保することが困難な状況に至っている。そもそも、国立大学等の法人化以降、教育・研究・医療の高度化への対応や社会保険料や消費税率の引上げなどにより必要経費は大幅に増加している。物価や人件費の上昇が見込まれる社会経済情勢へと変化するなか、2025骨太方針において「物価上昇等も踏まえつつ運営費交付金や私学助成等の基盤的経費を確保する。」と昨年以上に踏み込んだ内容が盛り込まれた今、あらためて運営費交付金の増額を求めると同時に、国立大学法人等においては教育・研究・医療の充実はもとより、社会経済情勢をふまえた賃金の引上げを求めるものである。


    09:00
    2025/06/19

    要望書を提出しました

    | by (管理人)
    2025年6月19日
    文部科学大臣 あべ俊子 殿


    全国大学高専教職員組合
    中央執行委員長 笹倉万里子

     貴職におかれましては、文部科学行政、高等教育の充実にご尽力されていることに敬意を表します。2026年度概算要求期に先立ち、大学をはじめとする高等教育研究機関のあるべき姿を実現するための予算配分および高等教育政策に関して、下記のとおり要望いたします。また、会見に先立ち、事前にご教示いただきたい項目について別記いたしますので、ご回答いただきますようお願いいたします。
     今年度より高校無償化や多子世帯の大学無償化が実施されるなど、学ぶ者の権利を保障する流れとなっておりますが、修学支援新制度の対象外の学生については授業料の値上げが取りざたされております。ご承知の通り、現時点において国立大学の初年度納入金の標準額は81万7,800円(うち授業料は53万5,800円)です。これに加え、学生個人用パソコンの取得義務化などで数十万円が必要となっている大学が多くなっています。現状ですでに大学進学は学生に対して大きな経済的負担を伴うものとなっています。
     運営費交付金の減額により国立大学等は財政難に陥り、その結果、教職員の負担が増え、また優秀な人材確保が困難となるなど、教育研究力の低下が問題となっております。こうした状況から脱し、教育研究力の向上へと向かうためには、何よりも運営費交付金を充実することが必要と考えております。これまでのような運営費交付金の減額や控除と再配分を改め、必要額を充分に保障した上で、さらに各国立大学等の意欲的な取り組みを支援するようお願いいたします。
     私どもでは、昨年来、各国政政党や文教関係の国会議員へ要請を行い、運営費交付金の増額を含む高等教育予算の充実を要望して参りました。高等教育の発展にむけて関係者が協力していくことが重要と考えており、貴職におかれましても、引き続き、特段のご尽力をお願いいたします。


    1.国立大学法人運営費交付金の算定方法を抜本的に見直すこと
    1-1.これまでの運営費交付金の決定方式と運用では、昨今の物価上昇・人件費上昇の局面に対応できません。日本の研究力向上のためには、研究者の増員、ないし少なくとも減少を食い止めるための人件費相当額が必要です。また、国立大学の法人化によって必要となった諸経費分が担保されておりません。高度化する高等教育と研究の国際水準と肩を並べるための第一歩として、来年度、まずは、国立大学法人化当時の予算額である1兆2800億円を措置したうえで、その後も高度化とインフレなどの社会情勢に対応できる予算額を確保することを要望いたします。
     「国立大学法人等の機能強化に向けた検討会」の「国立大学法人等の機能強化に向けての論点整理」(令和7年1月15日)では、「令和10年度から始まる第5期に向けた運営費交付金の配分の在り方を検討していくことが必要」とされております。また、「経済財政運営と改革の基本方針2025」(令和7年6月13日)では、「物価上昇等も踏まえつつ運営費交付金や私学助成等の基盤的経費を確保する」とされております。現下の状況をふまえ、2026年度の概算要求の時点で、適切な予算措置を求められるよう、要望いたします。

    1-2.現状では、運営費交付金の「成果を中心とする実績状況に基づく配分(いわゆる共通指標部分)」は、運営費交付金の一部が評価によって傾斜配分されています。これを改め、基本的な教育研究に必要な予算額を保障したうえで、さらに意欲ある大学を支援する制度設計に改善することを要望いたします。

    1-3.「共通指標部分」では、国立大学の教育研究の改善とは関係しない項目(人事給与や会計など大学のマネジメント関係の指標)が評価指標となっております。当面、評価配分を継続するとした場合であっても、日本の高等教育研究の発展という目的に対して合理的な評価項目とされることを要望いたします。

    1-4.高等教育を受けることは、国際人権規約(A規約)で基本的人権として認められた権利です。にもかかわらず昨今、日本では国立大学の学費値上げが取りざたされております。国立大学学費のさらなる値上げは、国際人権規約(A規約)第13条2(b)(c)の定め(高等教育の漸進的無償化)に逆行するものです。「国家には高等教育を受ける権利を保障する義務がある」という原点に立ち返り、私立大学も含めた大学学費の完全無償化(就学期間の生活費の保障を含む)にむけて努力を行うべきと考えます。
     2004年の法人化以降、運営費交付金は減少する一方で経費は増大しており、国立大学の財政は逼迫しています。その結果、学費の増額という形で学生に負担を転嫁する動きまであります。私どもは、高等教育を提供するに必要な経費は、学生に転嫁するのでなく、あくまで運営費交付金の増額によって賄うべきと考えます。貴省におかれましても、「高等教育を受けることは基本的人権」という原点に立ち返ったご対応をお願いいたします。
     なお、私どもが最も危惧するのは、授業料の値上げが一巡した後に、現在省令で定められている国立大学の授業標準額が撤廃されて原則自由化が実施され、それに合わせて運営費交付金が大幅に減額されることです。貴省におかれましては、そうした事態が現実のものとならないように最大限の努力を行われますことをお願いいたします。


    2.学生支援
     今年度から「多子世帯の大学無償化」が実施されておりますが、それに合わせて修学支援新制度の継続条件の厳格化(現状で「出席率・修得単位数5割で廃止」となっているのを「6割以下で廃止」、「修得単位数5割以下で警告」を「7割以下で警告」とするなど)を定めた省令改正が行われ、支援を受ける学生への過度なプレッシャーともなりかねない流れとなっております。国民の権利保障であるという民主主義国家の大原則に即した施策が必要であると考えます。
    貴省におかれましても基本的な考えを私どもと共有されていることと拝察します。引き続き、学生の学ぶ権利を保障するための施策の実現へ、ご尽力をお願いいたします。

    3.国立高等専門学校運営費交付金の算定方法を抜本的に見直すこと
    3-1.貴省のご尽力により第5期中期目標・計画期間において、(独法)国立高専機構への運営費交付金に対する効率化係数が緩和されたことに感謝申し上げます。しかしながら効率化係数は撤廃されたわけではなく、運営費交付金減は続いています。更にこれまでの運営費交付金削減により、学生の教学環境や教職員の人材確保に大きな影響が生じています。このままの状態が続けば、国立高専における教育研究の質の維持は困難となることは明らかです。国立高専における教育研究は、国内での新高専の設立・海外での高専制度導入に見られるように内外から高い評価を得ており、その質の維持はもちろん、更なる充実を図る必要があります。そのために効率化係数を廃止し、運営費交付金の増額へ舵をきることを強く求めます。
    まずは来年度、法人化当時の予算額に戻して措置したうえで、その後も高度化とインフレなどの社会情勢に対応できる予算額を確保することを要望いたします。

    3-2.部活動の地域移行を推進する仕組みを構築し、それを早急に実現するための予算措置と、外部指導人材をみつけられる仕組みの構築を要望します。予算措置に際しては、地域移行された部活動を担う者に対する賃金水準について、同業民間の水準を踏まえることを要望いたします。私どもとしては何より地域移行を望んでいますが、それがなされるまでの間は、相変わらず教員が部活指導を担っているのが現状です。にもかかわらず高専においては、就業時間外に部活に伴う勤務が発生している一方で、適切に時間外手当が支払われていない事業所が存在します。残念ながら高専機構の予算だては部活動の存在を前提にしたものになっていません。部活動の存在を前提とする予算だてが可能となるよう、運営費交付金の充実を求めます。

    3-3.寮宿日直業務の外部委託化を推進する仕組みを構築し、それを早急に実現するための予算を措置することを要望します。予算措置に際しては、寮宿日直の委託を受ける者に対する賃金水準について、同業民間の水準を踏まえることを要望いたします。私どもとしては何より完全な外部委託化を望んでいますが、それがなされるまでの間は、相変わらず教員が宿日直を担っているのが現状です。にもかかわらず宿直においては、教員が民間水準に遠く及ばない手当でもってそれを行い、しかも宿直が終わった後は休暇もインターバルもなく直ちに勤務に入り、実に32時間連続勤務を強いられているという旧態依然とした状況です。日直に際しても休日出勤と言う実態に全く見合わない手当しか支払われていません。民間水準に見合う宿日直の手当の支払いと、教員の労働時間インターバル確保に向け完全外部委託化が実現するよう、運営費交付金の充実を求めます。

    4.公立大学の運営費交付金の算定方法を抜本的に見直すこと
     地方交付税における公立大学に係る基準財政需要額の算定方法においては、物価高等を適切に反映して単位費用および補正係数を上方修正すること、また、総体として公立大学に係る予算の増額を総務省に働きかけることを要望いたします。

    5.大学共同利用機関運営費交付金の算定方法を抜本的に見直すこと
     大学共同利用機関運営費交付金の基盤的経費の削減が続く結果、施設や保管資料の保全・維持管理や人材の確保などに困難をきたしています。既存施設や資料を継続的に利用者に提供することは大学共同利用機関法人として重要な責務の一つでありますが、安定的な基盤的経費なしに持続的な研究活動は困難です。また、人件費に占める競争的経費の増加によって、研究者・技術者の雇用を不安定にした結果、人材の流出のみならず、安定的な人員の確保にも困難をきたしています。さらに、最近の円安と海外のインフレ傾向の影響を受けた結果、国際的な研究活動を継続することが困難な状況となっています。大学共同利用機関運営費交付金の基盤的経費の増額を要望いたします。

    6.引き続き、研究者の安定的ポストの増加と教育研究条件の改善を行うこと
    6-1.これまでの研究者の雇用対策の対象は若手が中心であり、また雇用期限付きのポストの増加という形で行われてきました。これを改め、すでに何度も有期労働契約を繰り返した中間年齢層・高年齢層も含めたすべての研究者を対象とし、安定した雇用の増加を目標とする政策に転換することを要望いたします。

    6-2.これまでの研究者の雇用対策は、大学でのポスト増を中心とするものでしたが、近年、博士号取得者を採用した企業への優遇税制などの制度や、「博士人材活躍プラン~博士をとろう」といった施策が実施されております。博士の企業採用を増やし、博士課程進学のインセンティブを高めるという取り組みの方向の妥当性については認識を共有するところです。引き続き、博士号取得者の民間企業への就職支援のための措置を充実させることを要望いたします。

    6-3.これまで、「貴法人における無期転換ルールの円滑な運用について(依頼)」等の通知を出されるなど、研究者雇止め問題への貴省の取組に敬意を表します。これまでの全大教と貴省との会見におきまして、継続的に良質な調査が必要との認識をお示しいただいております。引き続き、有期労働契約の研究者の無期雇用への転換に向けた取組を要望いたします。

    6-4.教員が教育研究に専念できるように、教職員の増員を含めた労働環境の改善を進めていただくことを要望いたします。

    7.地方大学の振興のための予算について
     「地域中核・特色ある研究大学総合振興パッケージ」が運用されています。これに採択された大学の多くは、地方大学の中でも大規模校であり、採択された内容もいわゆる「役に立つ科学技術」といったものが中心となっております。日本が「文化立国」をめざすのであれば、次の一手として、人文社会科学の振興に配慮した施策を立案、実施していただけるように要望いたします。
    また、地方大学の振興は、「国民が地元で教育を受けられる権利を保障する」「日本の大学全体の多様な研究の底上げ」というスタンスで行っていただくよう要望いたします。

    8.定年年齢の引き上げの着実な実施にむけて必要な予算措置を行うこと
     多くの国立大学等で定年年齢の引き上げにむけた検討が行われております。しかし、そのための財政措置がなされていないことから、給与水準を抑制した独自制度とする大学や、現時点での引き上げを見送る大学もあります。また、国家公務員の制度に準拠した場合、職務が同様であるにもかかわらず給料が7割となるなど、大きな課題を残したものとなっています。各大学等において、定年年齢の引き上げの確実な実施と中堅・若手層の昇任機会や新規採用の確保ができるよう必要な予算措置を要望いたします。

    9.引き続き、施設整備費を増額し施設整備の充実を図ること
     施設及び設備の老朽化が進み、教育研究に支障が生じています。また、災害が生じた場合の施設の復旧に係る経費も十分に措置されているとは言えない状況にあります。昨年度の補正予算にて設備の整備に関わる予算が措置されたことは歓迎しますが、日本の研究力向上のためには、大学では常に最新の設備への更新が求められております。各大学等の施設整備費および災害時の緊急的な復旧に対応するための予算の充実を要望いたします。

    10.大学自治を尊重した自律的・自主的な大学運営の確保
    10-1.現状の国立大学法人法の規定では、この間に監事の権限強化を目的とした改正がされたものの、国立大学の組織形態は、教職員の充分な議論をふまえた牽制機能を欠いたまま学長に権限を集中させるという、いささか特異なものとなっております。公立大学においても同様の状況となっております。私どもとしては、日本私立大学教職員組合連合や全国公立大学教職員組合連合会と連名で「学校教育法改正提案」を行い、学長と理事会と教授会との「三権分立」的な制度設計を提案しました。そうした提案を参考にしていただき、今後の大学の発展に真に資する制度設計が実現するようご尽力いただくことを要望いたします。

    10-2.国立大学法人法改正により、大学ファンドによる支援を受ける国際卓越研究大学のみならず、一定規模以上の大学については「運営方針会議」を置くこととなりました。対象となる大学ではすでに会議メンバーが決定され、公表されています。それを見たところ、予想通り、経済界の関係者が学外構成員の大半を占めております。こうした人選につき、当該大学から文科省に事前の相談などがあったのではないかと想像します。企業の代表取締役等の重責にある人たちが、畑違いの大学運営に貢献する時間的余裕があるのか、適性があるのかについて疑問を感じます。もちろん、学外からの意見を取り入れることの重要性は理解しますが、学外者に最高決定権限を与える制度設計には無理があり、学外者は参考意見を述べる程度の役割に限定すべきと考えます。制度設計の見直しを要望いたします。

    10―3.国際卓越研究大学の第二期公募が締め切られ、段階的審査が開始されました。この公募にあたって、応募しようとする大学が策定中の目標・戦略の方向性が似通っているように見えます。国際卓越研究大学は、それぞれの大学がもつ固有の歴史や学風に応じた独自の方法による卓越性の発揮が実現されてこそ、事業全体の目的が達成されるものと考えられます。もしも計画の類似性が、文部科学省の助言や示唆に起因しているのであれば、大学とのコミュニケーションの考え方、方法を見直すべきです。

    10-4.奈良教育大学附属小学校での「不適切な教育」報道に端を発し、多くの児童が傷つき、保護者は不信や不安感が募り、そして複数の現場教員が望まない出向処分を受けました。その対応にあたっては、設置者である大学が責任を持って現場への十分な配慮を行わなければならないと考えます。教員や保護者とも十分に議論を重ね、児童にとってより良い教育環境を取り戻せるよう要望いたします。
     各附属学校はこれまでに、各国立大学法人の自治のもと、長い年月をかけて地域に根差し、先導的な役割を果たす特色ある学校が作り上げられてきました。児童生徒たちにとっての学びの保障とより良い心身の発達が進むためには何が真理なのか、それが現場の教員自治のもとでなされるよう、自律的、自主的な学校運営環境の保障を要望いたします。

    11.運営費交付金の増額へ向けた、諸団体との連携と社会へのアピール
     日本学術会議や国立大学協会をはじめとする高等教育・学術関連諸団体と連携し、運営費交付金の基盤的経費の削減による大学等の厳しい現状と、その十分かつ安定的な措置の重要性について、引き続き積極的にアピールすることを要望いたします。
     とくに、現今のインフレ傾向と社会的にも必要な賃上げの傾向の中でも、国立大学法人が社会からの付託に応え続けることができるよう、運営費交付金の抜本的な見直しにむけた機運醸成に努力されることを要望いたします。

    【別記】事前に文書回答をいただきたい事項

    1.研究者・教員等の無期転換ルールに関して、令和7年4月以降の各大学等における対応状況についてご説明をお願いいたします。

    2.「国立大学法人等の機能強化に向けた検討会」の「国立大学法人等の機能強化に向けての論点整理」(令和7年1月15日)では、「令和10年度から始まる第5期に向けた運営費交付金の配分の在り方を検討していくことが必要」とされております。具体的にどのような「在り方」が念頭に置かれているのか、あるいは少なくともどのような方向性で検討することが考えられているのか、ご教示いただければ幸いです。

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